概要
■近年、国内外を問わず台風や異常気象による洪水被害に見舞われるケースが増加しています。
平常時は穏やかな河川も、出水時には激流となり、水の流れによる大きな圧力を受けて土砂・ゴミ・流木などが流されるうえ、雨や風の影響もあり、高水時の水位観測は過酷な条件で行なわれます。
弊社はこのような悪条件下においても正確な水位データを提供できる、水位監視通報システム《水番くん》の開発に取り組んでいます。
樋門操作支援(樋門内外水位計)
■大雨などによる河川増水時、合流する川の水位差で生じる逆流を止める役割をもつ樋門・樋管は、ゲート開閉時期を逸すると住宅地などに洪水被害を及ぼすおそれがあります。
このため、樋門ゲートの開閉は水防上重要な要素になっていますが、適切なゲート開閉時期を判断するには豊富な経験に基づく水位変動予測が必要であり、これは容易に判断できるものではありません。
水番くんは、樋門の水位情報を的確にお伝えし、適切なゲート開閉時期の判断を支援します。
<水番くん>の主な機能
通報
水位面があらかじめ設定された通報位置まで上昇すると、自動的に樋門操作員、河川管理者等まで電話でお知らせします。
ゲリラ豪雨対策にも御活用いただけます。

電話回線で、音声通報と応答をします。
【通報メッセージ】
1.こちらは、○○水位局です。警戒水位になりました。
2.こちらは、○○水位局です。出動水位になりました。
【応答メッセージ】
こちらは、○○水位局です。10時7分現在水位は○、○○m上昇中です。
※通報手順や内容はご要望に応じ変更可能です。
応答 水番くんに電話をかけると、いつでも水位情報・ゲート開閉状況等を聞くことができます。 迅速な情報伝達 光ネットワークに接続し、リアルタイムな情報送信を可能にします(BCD出力)。 情報開示 堤内外の水位・内外水位差が、水位監視盤内の表示器に表示されます(液晶表示器)。 データ保存 堤内外水位、ゲート開閉、通報などの樋門管理に係わるデータを保存します(10年分以上/SDカード)。 |
![]() |
フリーフロート式水位計
概要

■TOWA−WR−05は、「水防警戒用水位面監視通報システム〜水番くん〜」で採用しているフリーフロート式水位計です。
水位面にフロート(浮き)を浮かせたまま水位変動を測定する従来の方式とは異なり、小型のフロートを組み込んだ感知器が、モーター制御による上下運動で水位面を追尾して測定します。
機能及び特徴
■小型で、樋門操作台上の狭いエリアでも設置可能です。
■波や流動圧・比重等の影響が少なく、安定した測定ができます。
■動作が正常かチェックする自己診断機能により、正確な測定ができます。
■遠隔操作により、水位計の動作を確認することができます。
■水位データをデジタル方式、アナログ方式で出力できます。
仕様
検出方法 | フリーフロート式 |
測定範囲 | 0〜10m 最小単位1cm |
測定精度 | ±1cm以内 |
仕様環境 | −10〜50℃ |
駆動電源 | DC24v |
消費電力 | 最大 1.0A |
感知器寸法 | 約50□×367mm |
重量(総重量) | 約39kg |
設置例
圧力式水位計式水位計
概要
TOWA-WP-2005は、水位の変動による水圧の変化を圧力センサーが検出し、水位信号(電気信号)に変換する水位計です。 変換した水位信号を水位監視盤が読み取り、表示します。機能及び特徴
■センサーへのゴミ・土砂の付着による測定不良を防ぐため、水位計本体にエアフードを取り付けています。
■落雷によるセンサー本体の破損を防ぐため、センサーに避雷素子を設けています。
■現地でのセンサー交換を可能にし、早期復旧を実現できます。
■安定した測定環境を作り出すため、専用ケーブル内に2本の外気導入チューブを使用しています。
■淡水、汽水、海水域全てに対応します。(材質、ポリカーボネイト及びネーバル黄銅)
仕様
検出方法 | 拡散型半導体式 |
測定範囲 | 0〜10m |
測定精度 | ±0.1%FS以内 |
駆動電源 | DC24v±10% |
外形寸法 | 50×50×300mm |
重量 | 約3kg(※ケーブルは含まず) |
多様な場面でご利用ください
樋門の操作支援以外にも、多様な場面で<水番くん>がご利用いただけます。
・アンダーパス等の水位警報監視システム
・河川公園等の警報監視システム
・農業ため池等の警報監視システム
・樋門内外水位制御用システム
・ため池水門制御用システム
→世界最小のミニフロート式水位計(東和環境科学叶サ)
→汚水に強いエアフード型圧力式水位計(東和環境科学叶サ)
→テレビカメラによる画像水位監視水位計(いであ叶サ)
お問い合わせ先/ソリューション部 川原()