土壌汚染状況調査
Phase1 地歴調査
各種の既存資料により、土壌汚染の可能性を評価し、対象地を汚染の可能性の「おそれなし」「おそれが少ない」「おそれあり」の3種類に分類します。
土地履歴調査
地形図の変遷から土地の履歴を調べます。
航空写真の変遷から土地の履歴を調べます。
登記簿謄本等により土地の履歴を調べます。
※土地履歴調査のことを特にPhase0.5ということもあります。
土地利用調査
以下のような資料や調査から現在の土地利用状況を調べます。
■各種届出書類 ■過去の図面
■有害物の使用・保管状況 ■廃棄物の処理状況
■周辺環境データ ■ヒアリング調査・アンケート調査 など
Phase2 試料採取・分析
地歴調査で明らかになった「おそれが少ない」「おそれあり」の箇所について、対象となる特定有害物質について試料採取を行って分析・測定し、平面的な土壌汚染状況を把握します。
調査
土壌汚染対策法に基づく土壌汚染状況調査に準じ、各特定有害物質に対し次のような調査を実施します。
■VOC(第一種特定有害物質)→土壌ガス調査、必要に応じてボーリング調査
■重金属等(第二種特定有害物質)→表層土壌調査
■農薬等(第三種特定有害物質)→表層土壌調査
サンプリング
サンプリングは、深さ50cmまでの表層土壌を採取します。
採取方法は、土壌汚染対策法施行規則により、次のように定められています。
■汚染のおそれがある土地→10m×10mの格子(100㎡)で1試料
■汚染のおそれが少ない土地→30m×30mの格子(900㎡)で1試料(複数地点混合)
■汚染のおそれがない土地→必要なし
分析
分析方法は、平成15年環境省告示により次のように定められています。
(土壌ガス:告示第16号、土壌溶出量:告示第18号、土壌含有量:告示第19号)
■揮発性有機化合物(第一種特定有害物質)→土壌ガス+土壌溶出量
■重金属等(第二種特定有害物質)→土壌溶出量+土壌含有量
■農薬等(第三種特定有害物質)→土壌溶出量
検体に応じて、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPCL)、原子吸光分析装置、ICP質量分析計等で測定します。
また、上記の公定法分析の他、必要により現場簡易測定(ガス検知管・携帯ガスクロ・土壌簡易迅速測定)を実施します。
Phase3 詳細調査
詳細調査では、土壌汚染の程度と範囲を3次元的に把握し、措置を実施するために必要となる情報を取得します。
深さ方向の調査
ボーリング調査
ボーリング調査や表層土壌調査では、当社所有の土壌汚染調査用ボーリングマシン「ECO-1V」が大きな力を発揮します。
汚染分布の調査
土壌ガス調査
土壌分析・地下水分析(公定法、簡易法)
地下水シュミレーション
各種調査法を用いて汚染の分布を把握します。
また、地下水シミュレーションにより、地下水流動や汚染物質の移流・分散を把握します。
各種物理探査(電気探査、電磁探査、地下レーダーなど)
高密度電気探査は、地盤の電気的な性質に着目した調査手法で、一般的には地質構造や地下水分布状況等を把握するため主に土木や防災の分野で利用されますが、油やVOCの原液などの汚染物質の通電性の相違により、立体的に拡散状況を把握することで、土壌浄化範囲の設定が容易に行なえます。
帯水層の調査
地下水位観測/地下水流向流速測定/透水試験
世界最小・フロート式水位計(東和環境科学製)を自社保有。 地下水位観測は自動化されています。 地下水の流向流速は井戸内の浮遊性粒子をCCDカメラで計測します。
適用性の評価
室内トリータビリティテスト
当社の特徴的な技術であるバイオレメディエーション事前評価試験として、必要に応じて室内トリータビリティテストを行います。現地の汚染土壌または地下水を用いて、トリータビリティ(適用性)を室内試験により事前に評価・確認できます。