藻場調査・藻場造成
概要
■アマモ場造成事業の流れは図のとおりですが、この中で最も重要なステップは適地選定です。
適地の評価を適切に行えば、播種法、株移植法といった造成手法に関係なく、アマモ場造成の成功率は飛躍的に高くなります。
しかしながら、造成予定海域内に適地が存在するか否かを評価するには、環境条件の違いによるアマモ生育の可否を定量的に予測できる統計モデルが必要となります。
■アマモの生育には水温や光量、底質など多数の環境要因が関与しており、これらはアマモの動態に対して複合的に作用しています。
このため、アマモ生育の可否を正確に予測するには、多くの環境要因の相互関係を同時に分析可能な非線形モデルを採用することが不可欠です。
当社では、多くの環境要因の相互関係を同時に分析可能なニューラルネットワークを適用して、造成予定海域内に適地が存在するか否かを評価する環境評価モデルを開発しています。
特長
■造成予定海域の環境条件を環境評価モデルに入力するだけで、当海域内に適地が存在するか否かを定量的に評価することができます。
■造成予定海域内に適地が存在しない場合には、既存の工学的技術を導入し、海域の環境条件を改善することが必要となります(人為的環境整備)。
ここで、「造成予定海域において改善を要する環境要因が何であるか」、また「それをどの程度まで改善すればよいのか」は、環境評価モデルによるシミュレーションを繰り返し行うことで推定することが可能です。
実績
- ■平成21年度
- 増殖場モニタリング調査委託業務(観音寺南予島)(香川県)
- ■平成23年度
- 広島県東部地区アマモ場造成試験及び適地選定調査(広島県)
- ■平成25年度
- 藻場再生実証実験(東京大学)
- ■平成26年度
- 増殖場モニタリング調査委託業務(直島・小豆)(香川県)
- ■平成27年度
- 播磨灘増殖場モニタリング調査委託業務(小豆)(香川県)
- ■平成28年度
- 増殖場モニタリング調査委託業務(小豆・三豊)(香川県)
- ■平成29年度
- 増殖場モニタリング調査委託業務(三豊・塩飽)(香川県)
- ■平成30年度
- 宇和海地区測量委託業務(藻場把握調査)(愛媛県)