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作業環境測定

概要

作業環境測定」とは、作業環境中に有害な物質がどの程度存在し、その作業環境で働く労働者がこれらの有害な因子にどの程度さらされているのかを把握するため、空気環境その他の作業環境について行うデザイン、サンプリング及び分析(解析を含む)のことをいいます。

対象施設となる施設は、有機溶剤、鉛及びその化合物、特定化学物質等の有害な化学物質を扱う施設や、じん肺の原因となる粉じん等が発生する施設です。

労働安全衛生法では、「事業者は、有害な業務を行う屋内作業場その他の作業場で、政令で定めるものについて、厚生労働省令で定めるところにより、必要な作業環境測定を行い、及びその結果を記録しておかなければならない」(第65条第1項)、「前項の規定による作業環境測定は、厚生労働大臣の定める作業環境測定基準に従って行わなければならない」(同条第2項)と定められています。

作業環境測定の流れ 作業環境測定の流れ(※クリックすると拡大します)

デザイン

作業環境測定では、まず、「デザイン」として、労働者の行動範囲、有害物の分布等の状況に基づき、単位作業場所の範囲を設定し、図面を作成します。

デザイン例 デザイン例

測定

デザインに基づき、A測定及びB測定を行い、粉じんのある場合は、併行測定を行います。各対象物質の測定方法と定量下限値は次のとおりです。

測定対象測定項目測定方法法規
捕集方法分析方法
特定化学物質クロム液体捕集法原子吸光分析法作業環境測定基準
(労働省告示第46号)
第10条
特定化学物質の濃度の測定による
有機溶剤クロロホルム直接捕集法ガスクロマトグラフ分析法作業環境測定基準
(環境省告示第46号)
第13条有機溶剤の濃度の測定による
ノルマルヘキサン直接捕集法ガスクロマトグラフ分析法
鉱物性粉じん*鉱物性粉じんハイボリウムエアサンプラー
及びデジタル粉じん計による
作業環境測定基準
(労働省告示第46号)
第2条
粉じんの濃度等の測定による
ダイオキシン類*総粉じんロウボリウムエアサンプラー
及びデジタル粉じん計による
廃棄物焼却施設内作業
におけるダイオキシン類
ばく露防止対策要綱
(基発第401号の2)
別紙1
空気中のダイオキシン類
濃度の測定方法による

評価

A測定により第1評価値、第2評価値を算出し、B測定による測定値及び管理濃度に基づき、作業場所を次表のように第1〜3管理区分に区分します。

測定
第1評価<管理濃度第二評価値≦管理濃度≦第1評価値第2評価値>管理濃度
B測定B測定値<管理濃度第1管理区分第2管理区分第3管理区分
管理濃度≦B測定値≦管理濃度×1.5第2管理区分第2管理区分第3管理区分
B測定値>管理濃度×1.5第3管理区分第3管理区分第3管理区分

各区分において講ずべき措置は次のとおりです。

管理区分講ずべき措置
第1管理区分現在の管理の継続的維持に努める
第2管理区分施設、設備、作業工程又は作業方法の点検を行い、その結果に基づき、作業環境を改善するため必要な措置を講ずるよう努める。
第3管理区分@ 施設、設備、作業工程又は作業方法の点検を行い、その結果に基づき、作業環境を改善するため必要な措置を講ずる。
A 有効な呼吸用保護具の使用
B 健康診断の実施その他労働者の健康の保持を図るため必要な措置を講ずる。

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